【GMコメント】2023-24シーズンロスター編成について

滋賀レイクスターズ

「1シーズンでのB1復帰」を絶対目標、B2で「勝率8割」「プレーオフ優勝」を挑戦目標とし、〝Winning Culture〟を根付かせるため、以下のメンバーを2023-24シーズンのロスターとして決定したことを報告させて頂きます。

今シーズンはクラブ創設以来の”Must-Winシーズン”として既にシーズンをスタートしました。シーズンスローガン「GetBack!」にも表現した通り、目標はシンプルで誰にとっても分かりやすいものです。明確な目標とスローガンを掲げ、確かなロスター編成を完了できた事で、皆様へレイクスの今シーズンにかける本気度と益々の期待を感じて頂けていれば嬉しく存じます。

私が5月の就任発表の際にもお伝えしている通り、「勝率8割」に挑戦する理由としては、「勝ち続ける」という実体験こそが今のレイクスに最も必要なことだと考えているからです。事実として、過去にB2からB1に昇格した全13チームの昇格時の平均勝率は78.9%であることからも「勝率8割」は重要なベンチマークになると考え、クラブに関わる全員がこの数字を意識しています。

チーム運営はビジネスサイドにおいても最重要事項の一つとして位置付け、全社一丸となって「目の前の1勝、そのためのもう1点」をハングリーに勝ち取れるクラブとなるべく、まずは最初の2カ月を一丸で走ってまいりました。

チームビルディングについて

本題のロスター編成の話に移る前に、先日までスペイン・マドリードにて実施した「Sun Chlorella presents レイクストレーニングキャンプ in Madrid」についてもチーム作りにおける重要なパートであったという事を皆様にお伝えさせて頂きます。

「編成」という言葉を「組織作り」という観点で考えた時に、コーチや選手やスタッフのリクルートだけが編成ではないと考えました。

長いシーズンでは、大きくは二つのチャレンジがチームを待ち受けます。

一つ目は、B2で「勝率8割」を挑戦目標としてレギュラーシーズン、目の前の勝利に向き合い続ける過酷な日々をグループとして耐え切り乗り越える事ができるのか。
二つ目は、最終的にプレーオフ3ラウンドを勝ち切るチームとして特別な力を他クラブとの差別化として獲得できているのか。

この二つの大きなチャレンジをクリアするのは、リクルートでも戦術でもなく、間違いなくチームの団結力、個々のチームへの愛や忠誠心といったメンタリティーの部分です。
キャンプでは絆や結束を獲得するきっかけとして、目標達成のためのチームビルディングのベースを作って帰って来れたと評価しています。レイクスにとって特別なシーズンに、特別な形でシーズンインが出来たことに手応えを感じています。

どこまでいっても、コート上でプレーするのは選手です。コーチ陣が力強く先導し、スタッフ陣も最高のサポートをしてくれると期待していますが、やはり選手が自主的に一丸となって様々なハードルを乗り越えていくチームになってもらいたいと思います。フロントとしては、チーム遠征からホームゲームに帰ってくる度に、満員感のあるアリーナ空間でブースターの皆様と後押しをしていきたいと考えます。

一緒に”Must-Winシーズン”で「GetBack!」を実現しましょう。

ロスター編成について

本題のロスター編成に話を移しましょう。今シーズンのリクルートは、大きくは以下の二つの観点から進めてまいりました。

一つ目は、「1シーズンでのB1復帰」を託せる人物達であるというメンタリティーの観点
二つ目は、B2リーグで圧倒的なバスケットボールを展開出来るフィジカル&スキルセットの観点

そして、”Must-Winシーズン”ということで、外国籍選手含めて全員を「国内リーグ経験者」に絞りました。

メンタリティー観点

昨シーズンを滋賀レイクスで戦ったメンバーとして、柏倉選手、ラベナ選手、森山選手、野本選手、川真田選手、湧川選手、そしてゴメスHC含むコーチングスタッフ、トレーナーの計11名が今シーズンも共に戦います。彼らが経験した昨季の悔しいシーズンこそがレイクスの”Wining Culture”形成の「0年目」であり、今シーズンが「1年目」と位置付けています。
選手と共に悔しい経験をしたゴメスHCの下、7月上旬からチーム作りを開始出来ていること、彼の地元マドリードでシーズンインができた事、ゴメスHCの事をよく知るメンバーが多くいる事の意味合いはとても大きく、異国の地で力強くリーダーシップを発揮し続けるゴメスHCの、シーズンを通したクリエイティブで安定したコーチングにも繋がると信じています。

新規選手として、眞庭選手、バーレル選手、田原選手、宮本選手、山崎選手がそれぞれの過去所属チームでの「B1昇格経験」を携えて加入してくれた意味についても考えていきましょう。
B1昇格という成功体験は、彼らの脳に確実に記憶されています。無意識~意識的なレベルまで様々な形でその記憶や経験がレイクスに還元されることを期待しています。スタッフまで含めると過去6チームの昇格チームから人材が集まって来ていますので、それぞれの言動やオーラレベルでB1昇格に向けたポジティブな存在価値を発揮してくれるでしょう。再現性を見出しにくいミッションの達成において、B1昇格経験がある人材を集められたことは、表面的な印象以上に大きいものであると考えています。

クリーナー選手については、彼のB2でのプレー経験と十分な実績が、B2で初めてプレーするレイクスのシーズンを通した安定に貢献してくれると考えています。彼自身は初のプレーオフ進出に向けて、一切の油断や妥協なく毎試合相手を圧倒する姿勢を示し続けてくれるでしょうし、レギュラーシーズンの緊張感を維持向上していくことは、それだけでもチャレンジングなことなので、彼の勝利に対する気持ちはとても大きなものになるはずです。

最後にモータム選手ですが、既にヨーロッパを中心とした各国のトップリーグで活躍してきた経験を持つベテラン選手です。まだまだ高い競技レベルを国内外で求めていくことは出来たはずですが、そんな彼がB2のレイクスに来てくれた理由は、我々の目標意識とそれに対するモチベーションへの賛同です。ハードコアに目的達成を目指していくグループにおいて、一人でも違う目的意識を持っているメンバーがいるだけでも上手くいきません。モータム選手のような選手が同じ方向を向いてくれることは彼の実力以上に大きいものになります。

フィジカル&スキルセット観点

具体的な戦術は、ゴメスHCの指導の下作り上げていくものだと考えています。私からはバスケットボールという競技の本質的かつ不変的な視点で3つのポイントを編成の軸としたことをお伝えさせていただきます。

1. オフェンス回数を攻守で増やす(DF力・リバウンド力向上)
2. 3Pを相手の脅威として意識させる
3. リング周りのフィニッシュ力を持っている


1. オフェンス回数を攻守で増やす(DF力・リバウンド力向上)
シンプルに攻撃回数、シュート打数を増やすという考え方です。まずディフェンスにおいては、B2でもB1の強度と同等以上の守備力をフィジカル的にもIQ的にも発揮出来る選手を揃えました。
これにより、相手チームのターンオーバーを誘発する機会が昨シーズンに比べると増やす事ができ、その回数分相手のシュート打数を減らせるので、実質的に攻撃回数に差分を作り出すことができます。ターンオーバーに至らなくても、バッドショットを誘発させることにより失点を抑え、良い条件で攻撃をスタートする事に繋がります。B2で最もディフェンシブなチームを目指します。

オフェンスにおいては、オフェンスリバウンドの回数を増やすことで攻撃回数を直接的に増やすことができます。リバウンドが発生するエリアはリング周辺である事が多いため、確率の高いセカンドショットでのスコア回数、ファールの誘発回数など、ダイレクトに試合を優位に進める事ができます。
今シーズンのレイクスは平均身長194cm、現実的な最高身長ラインナップで平均身長201.8cmとリーグの中でもサイズがあります。メンタル的にもフィジカル的にも、リーグで最もリバウンドが強いチームを目指します。

2. 3Pを相手の脅威として意識させる
川真田選手とバーレル選手を除くPG~PFの11名全員が、各自の”アイデンティティ”として3Pを持っており、これは今シーズンのレイクスの大きな特徴であり、相手の脅威になると考えています。
特定の選手がメインシューターとして存在しないにも関わらず3Pが相手の脅威になるということは非常に稀であり、40分間を通して的を絞れない状況を生み出すと想像しています。
また、チーム内の意識においても自分達が3Pに優位性や誇りを持つ事で、チームとしてのシュートに対する良い緊張感が増し、シュート成功率はますます高くなっていくということも期待しています。この様なシュート力とマインドセットを持った場合、相手のインサイドの守備は意識的にもポジション的にも手薄になる傾向があるので、ペイントアタックからのスコアやキックアウトが生まれる好循環が生まれると考えます。
また、良い形で攻撃を展開する事で良い条件で守備に移行することができますし、オフェンスリバウンドが取れる事で、シューターが最も打ちやすい、リングの下から上へのパスを受けて3Pを打てる機会が増えると考えます。

3. リング周りのフィニッシュを持っている
接戦を勝ち切る、1点差を逆転する、勝負所で得点を奪うためには、リング周りで2点を確実に取りに行く能力が不可欠です。リング周りでスコアする能力という意味では、それぞれの選手がそれぞれ得意なフィニッシュパターンを持ってます。
ガード陣はペイントアタックからのスコア機会、フォワード陣はオフェンスリバウンドからのスコア機会が増えると見込んでいるので、外角のシュートだけでなく、ペイント内のシュート確率もチーム内競争においては求められていきます。
また、リング周りのシュートを試合終盤のラストショットで選択した場合、外れたとしてもリバウンドを取り残り0.5-1秒でも、もう一度リング周りでシュートを打てる可能性が残るため、接戦を勝つ可能性を高めることにもなります。

レイクスの未来について

最後に、今シーズンを軸に、「レイクスの未来」について想像と期待を膨らませてみたいと思います。

昨シーズンを”Wining Culture”形成の「0年目」、今シーズンこそが「1年目」と定めていることをお伝えしましたが、この時期を共にしているチーム・フロントそしてブースターの皆様にとってもそれは同じで、レイクスと特別なストーリーをそれぞれが創っていってもらいたいと願っています。

フロントには私のように関わって数カ月の人間から、創設前から16年以上務めているメンバーまで様々な背景を持っているメンバーがいます。それはブースターの皆様やレイクスを応援して下さるすべての皆様にとっても同じであり、様々な想いを持っている皆様が大勢いらっしゃると思います。
選手たちは常に私たちの代表です。今シーズンのメンバーは必ず、「1シーズンでのB1復帰」を達成し、”Wining Culture”形成の大きな1シーズンにしてくれると信じています。さらには選手一人ひとりが、「2023-24シーズンをレイクスでプレーして良かった」と感じられるシーズンを過ごしてくれるはずです。

日本代表や候補に入っている川真田選手や湧川選手には、キャリアを決定づけるようなビックイヤーとし、2024年パリ五輪や、2028年ロサンゼルス五輪へも出場を掴み取ってもらいたいです。
ラベナ選手はフィリピンの英雄であることはもちろん、滋賀の英雄でもあり続け、外国籍選手のフランチャイズプレーヤーとなってもらえたら嬉しいです。
柏倉選手、眞庭選手、バーレル選手、モータム選手は、ポジションも立場もそれぞれ違いますが、リーダーシップという共通の形で”Wining Culture”の形成を押し進め、滋賀に根付かせてくれると期待してます。
森山選手は滋賀県出身選手、野本選手はレイクスの生え抜き選手ですので、彼らの今シーズンの大躍進が私たちのストーリーを面白く豊かなものにするのは間違いありません、期待しましょう。
田原選手やクリーナー選手には、プレーと気持ちでどこまでもレイクスをプッシュしてもらいたいと思いますし、彼ら二人が今シーズンのレイクスを象徴する日本人選手と外国籍選手の存在になっていれば新規選手の補強としては最高の姿です。
宮本選手と山崎選手には、今シーズン目標達成をする瞬間には、チームの中心人物として記念写真の真ん中を飾る様な成長と活躍を期待してますし、そうなっていればレイクスの未来は明るいと考えています。

長くなりましたが、以上で今シーズンの編成完了のご報告とさせていただきます!皆様、滋賀一丸となって、必ず「GetBack!」しましょう!

滋賀レイクス代表取締役社長兼GM
原 毅人

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