川崎密着エンタメ企業『チッタ エンタテイメント』は、なぜ施設内にバスケットボールコートを作ったのか?

川崎ブレイブサンダース

日本初のシネマコンプレックス「チネチッタ」、日本初のオールスタンディングライブホール「クラブチッタ」、日本におけるハロウィンイベントの先駆けにして国内最大級の来場者を誇った「カワサキハロウィン(2021年をもって終了)」……。今年創業100周年を迎え、川崎駅からほどない場所に本社を置く株式会社チッタ エンタテイメント(以下チッタ)は、川崎の街に革新的なエンタメを送り込み、川崎という街のアイデンティティを育んできた立役者とも呼べる企業です。

川崎ブレイブサンダースは2016年にチッタと協働して以来、さまざまな企画でコラボレーションを行ってきました。そして今年10月、チッタの拠点となる商業施設「ラ チッタデッラ」内に、ブレイブサンダース直営のバスケットボールコート「KAWASAKI BRAVE THUNDERS COURT(以下サンダースコート)」をオープンするに至りました。

イタリアをイメージした美しい街並み。そしてJR川崎駅、京急川崎駅のいずれからも徒歩5分圏内という素晴らしい場所に、バスケットボールコートを作ることを決めた理由とは…? チッタでブレイブサンダースを担当する若井悠樹さんにうかがいました。

プロフィール

若井悠樹さん
株式会社チッタ エンタテイメント 広報宣伝室
2005年に株式会社チッタ エンタテイメント入社。「カワサキハロウィン」「はいさいFESTA」といったイベントの企画・運営に携わった後、2019年より川崎ブレイブサンダースとのリレーションシップを担当。ロックバンドのメンバーとして活動しており、ブレイブサンダースがシーズン応援ソングをご提供いただいた「sumika」との縁をつないだ最重要人物でもある。

やっとチッタがサンダースファミリーになれたかな

――ブレイブサンダースを担当されるまで、バスケットボールをご覧になった経験はありますか?
サッカーと野球は好きだったんですけど、バスケはというと、実は……。ブレイブサンダースさんの担当をすることが決まって、あわてて「スラムダンク」のアニメを全話一気に見たくらいです(笑)。ただ、サンダースさんとのお仕事を重ね、ホームゲームに足を運ぶようになってからは、すっかりハマっています。ブレイブサンダースのホームゲームは、お客さんを飽きさせないための工夫をいろんなところに感じて、試合前から試合後まで全部面白いです。

――ありがとうございます。9月8日にサンダースコートの完成予定地で行われた出陣式には、選手、チームスタッフ、600人を超えるファンの方々が集まりました。若井さんも現場でご覧になっていたとうかがいましたが、いかがでしたか?
出陣式の前、ロウルがラ チッタデッラの敷地内を歩いていて、それを見かけたファンの方々が歓声を挙げているのを見た時、「やっとチッタもサンダースファミリーになれたかな」って感動しましたね。

――敷地内を、ブレイブサンダースのグッズを身に着けた大勢の人が歩いている姿も、なんだか感動的でした。
そうですね。ゲームデーやイベントの際には、あの光景が当たり前になっていってくれたらうれしいです。

チッタとブレイブサンダースは相性がいい

――チッタというと、映画や音楽がメインのエンタテイメント企業というイメージが強いですが、スポーツとの関係はどうだったんでしょうか。
チッタには「エンタテイメントや文化事業を通じて、都市に活気や新しい風を吹かせよう」という企業理念があるんですけど、スポーツもエンタメの一部ととらえ、ボウリング場やプール、スケートリンクなどを運営してきた歴史があるんです。サンダースコートの場所も、元はフットサルコートでした。ブレイブサンダースさんとのリレーションシップが始まる前は、川崎フロンターレさんのスポンサーもしていましたし、ビーチバレー選手の坂口佳穂選手(2021年に引退)のサポートも行っていました。

――そんな歴史があったのですね。サンダースコートの設立を担当した弊社の内藤誠人が「チッタさんとしては、バスケコート以外にも候補があったんじゃないか」と話されていました。そのあたり、うかがってもよろしいでしょうか。
全容を知っているわけではないのですが、ブレイブサンダースさんからご相談がなかったら、そのままフットサルコートを継続していたと思います。それを選ばなかった決め手は、ブレイブサンダースさんとチッタの相性の良さだったのかなと。

――相性ですか。
地域に根付いた活動をしていて、エンタテイメント性の高さで川崎を元気にしているという点で、サンダースの活動はチッタの企業理念と完全に一致しているんです。ブレイブサンダースさんとなら、一緒に面白いことができそう…というワクワク感は大きかったですね。あとは、サンダースさんのスタッフさんとお酒を飲むとやたらと盛り上がるというのも、相性の良さかなと思います(笑)。

サンダースコートをきっかけに川崎という街を好きになってもらいたい

――サンダースコートに期待したいことはありますか?
体を動かすことが好きな人、健康に気を使っている人、友人と一緒に遊ぶのが好きな人。そういった人がたくさんラ チッタデッラに集まってくれることで、ラ チッタデッラや川崎駅周辺エリアにたくさんの活気を与えてくれるんじゃないかと思っています。楽しみですね。

――サンダースコートは子ども向けのバスケスクールの拠点になるため、従来のチッタさんの利用層よりも若い層が増えるのではないかと思います。
そうですね。子どもや若い人がたくさんいる場所って、自然と笑顔があふれた場所になるので、その点も嬉しいです。サンダースコートでバスケに打ち込んだお子さんが、大人になってラ チッタデッラに来た時に「ここでバスケを一生懸命がんばったな。懐かしいな」って思い出してくれたら素敵だし、サンダースコートをきっかけにもっとラ チッタデッラやブレイブサンダース、川崎という街を好きになってもらえたら嬉しいですね。

――内藤は「バスケコートとしてだけでなく、他のスポーツ教室やイベントなどにも利用したい」と話していました。若井さんは何かアイディアはありますか?
そうですね…まずはアウェーゲームのライブビューイングはやりたいですよね。ラ チッタデッラでは以前から、施設内の飲食店にご協力をいただいてライブビューイングを実施しているんですが、バスケットボールコートの中でバスケを観戦できたら、すごく素敵だなあと。

あとはセク山さんにDJをやってもらって、スチャダラパーさんやsumikaさんのライブをやって…みたいな、ブレイブサンダースを中心としたカルチャーフェス。よくないですか?

――うわー、めちゃくちゃいいです…!!!
川崎に縁のあるBAD HOPさんやSHISHAMOさんにも出演してもらって、ブレイブサンダースさんのパートナーの飲食店に屋台を出してもらって、バスケット関連のアパレルにも出店してもらって…。実現するのは相当大変だと思いますけど、夢が広がります(笑)。

サンダースコートをきっかけに川崎という街を好きになってもらいたい

――チッタは今年、創業100周年を迎えられました。これからのあり方と、ブレイブサンダースに期待することを教えて下さい。
100年を超えても、新しいものを積極的に取り入れていくというか、常に変わらず新しいものを求め、みなさんと一緒に楽しんでいくという姿勢は変わらないんじゃないかなと思います。ブレイブサンダースさんはこれから市内に大きなアリーナを建てて、川崎の街に与える影響を大きくしていくと思いますが、我々は今後もサンダースさんを応援させてもらいながら、時には一緒に楽しいことをやりながら、地域を盛り上げていければなと。ずっといい仲間でいられたらいいなと思います。

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