【レイクスとのすてきな関係】vol.5﨑山組 オレンジリボン運動を啓発。子どもの心と身体を守りたい。

滋賀レイクスターズ

2010年から滋賀レイクスターズ(以下、レイクス)のパートナーを務める﨑山組。
「こども虐待防止オレンジリボン運動」の啓発を目的としたオレンジリボンゲームのメインパートナーとしても協働。2021年12月の富山グラウジーズ戦では、選手の啓発メッセージ発信や寄付および啓発ブースの設置、県内養護施設に暮らす子どもたちのホームゲーム招待、オレンジラバーバンドの販売などをレイクスと共に進めた。これらの活動が子ども虐待のない社会を実現する一助となれば…。
今回は﨑山組代表取締役の松永弘子さんに、その想いをうかがった。

Q.レイクスのパートナーになった経緯を教えてください。

2010-11シーズンを前に、レイクスを立ち上げられた坂井信介さんがうちに来られて「滋賀でプロスポーツチームを育てたい」と熱く話されました。「でも、滋賀にはまだプロスポーツを育てようという土壌がない。だから、草の根的に一軒ずつ回らせていただき、パートナーになっていただくことで皆さんの気持ちを広げていきたい」と言われました。
この保守的な滋賀で、新しいことを始める進取の気性にすごく感動しました。当時、﨑山組は経営が非常に苦しい時期でした。そういう時に希望のある話を聞けて、微力でも協力できたらなぁと思ってスポンサーになりました。

Q.当時、レイクスの存在はご存じだったのでしょうか?

いいえ、全く…(笑)。へぇ、滋賀にプロスポーツチームがあったんだぁという感じでした。そもそもスポーツに対して興味がなかったです。

意外です(笑)。その状況でよくパートナーになろうと思われましたね。

新しい世代の方々が、今まで滋賀に無かったことをやろうという気持ちになってくれたことに対して、私も何かをしたいという気持ちでした。


Q.最初に観戦されたレイクスの試合を教えていただけますか?

実はパートナーになって1年目はレイクスの試合を全く観にいかなかったんです。だって、全くスポーツに興味がなかったわけですからね(笑)。
はじめて観たのは2年目です。試合内容は覚えていないですけど、天井に吊るされた電光掲示板がすごく綺麗で外国の試合みたいって思いました。また、チアのレベルがすごく高いなぁというのが印象的で、何より熱狂的なファンがあんなに多くいらっしゃることに驚きました。
1年目に観に行かなかったことを少し後悔しました(笑)


Q.では、レイクスとの取り組みについてお聞きします。さまざまな活動をクラブが行っている中で、オレンジリボンゲームのメインパートナーになられた理由は何だったのでしょうか?

もともと私が行っている「ぐるーん」というボランティア活動が関係しています。簡単に言うと、児童養護施設や乳児院で子どもたちを抱きしめる活動です。
入所している子どもたちのほとんどが虐待を受けた経験があります。子どもたちが施設で安心して生活をしていくには、まず“信頼できる大人”を作っていかないといけない。子どもの将来には、幼い頃にどれだけ触れ合えたとか、愛情を注がれたとかの経験がすごく大切になります。
人を信頼する気持ちや安心感を育むには、周りの大人が手を差し伸べないといけない。その思いでボランティア活動を行っています。
虐待のニュースを見て皆さんは「ヒドイ」「かわいそう」と思われるかもしれませんが、それは一瞬のことであって、自分から改善に向けて行動に踏み出すことはほとんどないと思います。
児童虐待に関してのボランティア活動には勇気が必要ですし、児童虐待に関しては自分の都合で行ったり行かなかったりという無責任なボランティアではつとまりません。腰を据えてやろうという気持ちが大切になります。
もちろん、そういう気概を持った方々が増えるのが一番ですが、その前に近所で虐待があったのに知らなかったというような事態だけは無くしたいと私は思っています。「助けられたはずだったのに…」という悲劇を少しでも減らしたいです。
レイクスのオレンジリボンゲームを通して、少しでも児童虐待に関する意識や行動といったものを啓発したい。そういう想いでメインパートナーをさせていただいています。


ボランティア活動「ぐるーん」はいつから始められたのですか。

4年前です。未熟児や重病の赤ちゃんを抱っこする海外のニュースを見かけて「これはいいな」と。抱っこすることで赤ちゃんの刺激になって元気が出るそうで、それは虐待を受けた子どもたちも同じではないかと思いました。
でも、日本では肌の触れ合いがやりにくい環境もあり、さらにコロナ禍の影響で今は病院も施設もシャットアウトされ、具体的な活動ができていない状況です。その中で「ぐるーん」ではスタイ・プロジェクトと言って赤ちゃんのよだれ掛けを作って各施設に送らせていただくとか、お節料理を寄付してお正月気分を味わっていただくとか、そういう活動をコツコツとやっています。

Q.オレンジリボン運動からは少し離れますが、レイクスとタッグを組んでよかった、あるいはメリットを教えてください。

良かった点は、会社の知名度が上がったことですね。「﨑山組ってレイクスのスポンサーをしてますよね」とあちこちで言われるようになりましたし、ありがたいことです。特にリクルート活動の時にすごく役に立っています。
それまでは「﨑山組って何組?」みたいな感じで怖がられていたんです(笑)。でも、レイクスの試合でCMも流してもらいますし、それを見た人が「こんなに家族を大事にしてくれる会社」だったらと、入社してくださる方も増えました。
私たちの会社は土木の基礎工事がメインなので、建物や道路などができてしまうと仕事が見えなくなります。見えないけれど大事な仕事なんですよってところをアピールできる唯一の場所がレイクスだとも感じます。
社員からは「お父さんの会社って有名やん」と言われてうれしいという声もよく聞きます。社員が自分たちの仕事に誇りを持つきっかけになっていることもうれしく思っています。


Q.では、今後のレイクスに期待することを教えてください。

(間髪入れずに)強くなることです(笑)。地元のチームとして、もっともっと皆さんが誇れるチームになるには、強くなることです。もう、それしかない。
今でも忘れられないのは、bjリーグからBリーグに変わった時です。オープニングゲームのアルバルク東京と琉球ゴールデンキングスの試合がゴールデンタイムにテレビで放映され、私はそれを観て日本のバスケットもここまで来たかってうれしく思いました。
そして、そのA東京や琉球と同じB1に滋賀レイクスターズもいる。B1入りが決まった時は本当に感動しましたね。

Q.今後、レイクスと共にやっていきたいことがあれば教えてください。

まずオレンジリボン運動の啓発は継続して手伝いたいです。レイクスにはオレンジリボンゲームに付随する活動をどんどん考えていってもらいたいです。
あとは滋賀県の観光啓発も一緒にできたらいいなと思いますね。私自身、滋賀県が好きですし、ステキなところもいっぱいある。また、山も湖もあって、スキーやスノボができれば、ウインドサーフィンなどの水上スポーツもできる恵まれた環境だとも思います。そういう滋賀をアピールしていきたいですし、レイクスとはスポーツツーリズムを進められたらおもしろいかなと思います。
そのためにも、レイクスにはもっと求心力をつけてほしいですし、やっぱり強くなってほしいですね。


滋賀レイクスターズでは応援してくださるスポンサーを随時募集しております。

タイトルとURLをコピーしました